文系がIT企業に務めて 5月20日
できそうでできない。懇切丁寧に教えて貰い、得た鍵を使ってもどうしても開かない扉がある。それを言うのが怖い。文面はそれが意図しているかはともかく人に感情を過剰に伝達してしまう。画面越しに来る呆れやため息は銃弾や砲弾となって私の心に降り注ぐ。被害妄想かもしれないがこの鮮明なイメージが私に質問を躊躇させる。
ポインタ、配列、ビット、制御文。ある程度プログラミングに触れて分かっているつもりになっていたが躓きはまだまだ減らない。これから現場に出ればまた新たな言語を習得しなければならない。そこでも同じように躓き続けていたらどうなるのだろうか。私の心は起き上がれる程余力が残っているだろうか。
世間はそろそろ通常営業に戻ろうとしているが私の心は不謹慎にもこのコロナ禍で得た安息に囚われたまま。
2週間も経てば、今まで霧に包まれていた社会人に本来向けられる牙に対して立ち向かっていかなくてはならないのだ。覚悟はしてもし足りない。